僕も若いころは「ありがとう」も「ごめんなさい」も、口に出すのがとても苦手でした。
気持ちは思っていても、どう言葉にすればいいかわからず、言いたくてもいつも言葉に詰まってしまっていました。
それが今では自然と口から出るようになったんですが、正直なところ、いつ、どうして変わったのか、自分でもはっきりと説明できません。
そこで改めて「言える人と言えない人がいる」という所に着目してその理由を調査してみました。
感謝や謝罪が苦手な人の心理的特徴
一般的に言われるのは感謝を言葉にすること自体に照れや恥ずかしさを感じるため。だと思うんですが、それ以前に「ここでありがとうって言った方がいいのかな」とか「ここは謝ったほうがいいだろうな」と頭の中で考え始めると一気に頭の中が真っ白になっちゃうんですよね。そこに照れや恥ずかしさというものが関係してくるのかもしれませんが、言えなくなるほど恥ずかしさを感じてはいなかったんですよね。
だからこそいつからか言えるようになったのかもしれませんが、やはりこれを理由とするにはしっくりきません。
また「ありがとう」は言えるけど「ごめんなさい」が言えない人っていますよね。
プライドや劣等感による言語抑制だと思うんですが、これについては自分の非を認めることが「負け」や「自分の価値が下がる」と感じているケースがあります。
これは僕には理解できませんが、どんなに非があっても謝らない人ってどの職場にもいるのではないでしょうか。あれって「お前後時に絶対謝罪なんかしませんよ?」的な意味なのか、僕のように本来謝るべきなのはわかってるが頭が真っ白になって謝れないのか。心理的要因がある人も少なからずいるかもしれません。
言うかどうかを考えるだけで心に負荷をかけている
究極はこれだと思うんです。認知的リソース(思考の処理能力)が消費されてしまうせいで結果として、「今なにを言えばいいのか」がわからなくなる=頭が真っ白になる状態になってしまうのではないでしょうか。
専門的すぎる話になってしまうのでこれ以上はやめておきますが、自分の言動がどう見えるかを強く意識しすぎて、言葉が出なくなってしまうのかもしれません。
- 感情:「ありがとう」「ごめんなさい」って伝えたい
- 思考:「でも、どう言えば? タイミング合ってる? 相手にどう伝わる?」
このように、感情と思考が同時に別方向へ走り出すと、脳が混乱してアウトプットが止まります。
つまり、「言いたいのに言えない」のではなく、「いろいろ考えすぎて言葉を出す余裕がなくなる」という現象です。
リラックスすることが案外素直に言えるようになる秘訣なのかもしれません。
まとめ
「ありがとう」や「ごめんなさい」が言えない理由には、恥ずかしさ、プライド、劣等感など複雑な心理が関係していることがわかりました。
確かに、性格や育ち、個人的な心理傾向によって、言葉が自然に出にくい人もいるかもしれません。
けれど、僕自身が言えるようになったように、小さな習慣や意識、少しの練習で変化は可能です。
ほんの一言添える勇気、意識してみる姿勢、それだけでも少しずつ言葉が出やすくなる道はあるのだと感じます。
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